背景・課題
内科クリニックを開業して10年。年収は5,000万円を超え、医師として理想的な環境が整いつつありました。しかし、それと同時に増え続ける所得税の重さが慢性的な不安の源になっていました。「稼いでいるはずなのに、手元に残るお金が思ったよりずっと少ない」——最高税率に近い税負担を受け入れるしかないと、半ば諦めておられました。
一方でプライベートでは、50代に入る前に家族と世界旅行を楽しみ、子供の教育にも投資したいというビジョンをお持ちでした。ただ、お金の不安が頭のどこかに常にあり、「このままでいいのか」という焦りが、本来の医師としての仕事への集中を妨げている状況でした。
コンサルティングの内容
初回の面談でまずお聞きしたのは、数字のことではありません。「10年後、どんな生活を送っていたいですか?」——その一問からコンサルティングは始まりました。キャッシュフローの全体像を整理したうえで、医療法人化のメリット・デメリットを丁寧にご説明。役員報酬の最適設計と退職金積立を軸に、税負担を合法的に軽減しながら手元に残るお金を増やす仕組みをご提案しました。
あわせてお伝えしたのが、医療法人に内部留保を積みすぎるリスクです。退職金で受け取りきれない資産は最終的に国庫へ帰属してしまいます。そのため医療法人での退職金計画と並行して、個人の資産管理会社への移転設計を早期から組み込みました。法人・資産管理会社・個人という3つの器を使い分けることで、一生涯を通じて最も効率よく資産を守り育てる全体像が見えてきます。
「節税とは、お金を使わない我慢ではなく、お金の流れと置き場所を正しく設計することだ」——その言葉が腑に落ちたようでした。
コンサルティングの成果
医療法人化により年間約300万円の可処分所得増を実現。役員退職金の積立も計画的に開始し、医療法人に資産を残しすぎない設計のもと、個人の資産管理会社への移転も並行して着手しました。法人・資産管理会社・個人の三層構造で、税効率よく資産を育てる仕組みが整い始めています。
経済的な豊かさだけでなく、「お金の不安」という精神的な重荷を降ろしたことで、医師としての本来の仕事に全力を注げる毎日が始まったとのこと。家族との時間も増え、「今が人生で一番充実している」とのことでした。